地域包括ケアシステム(まとめ)


投稿者:白山靖彦
地域包括ケアシステムとは、高齢化、人口減少、経済の縮小と社会保障費の増大など、ネガティヴな背景がありながらも、今後日本が立ち向かうための総力戦を担うひとつのツールです。

ジグソーパズルのように、ひとつのピースも欠けることなく、完成させる必要があります。そのプロセスは、地域の実情に応じて、どこからつくるかは、自由。

ただ、通常のパズルでは、完成形の絵や写真がすでに見えています。だから、その方向に向かって進めば、必ず完成できるし、途中で行き詰まったとしても、その部分を最後に残して、次に進めばいい。

地域包括ケアシステムは残念ながら、この完成形が示されおらず、実はだれもその絵や写真を見たことがない。まさに、迷走し、ひょっとすると、ピースそのものをつくらなければいけないかもしれません。

医師であれ、介護職であれ、また行政職であれ、みんなこの大きな渦に巻き込まれていく。それが地域包括ケアシステムの威力です。

在宅医療と介護との連携、認知症対策など、それらに対応する特効薬はありません。また、ひとつのエビデンスで、全てが変わるほど、社会は甘くない。自分達の頭で考え、行動し、常に「これでいいのか」と問い続けるしかないのです。

自分の将来に不安を感じているということは、他者も不安に感じています。だれかが、利己と利他のために、ここは頑張らないと、パズルはいつまで経っても原型すら見えてこない。一緒に頑張りましょう。
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