認知症ケア学会に参加してきました!


投稿者:北村美渚
はじめての投稿失礼いたします。徳島大学大学院1年、北村です。
5月も終わりに近づきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

第18回日本認知症ケア学会に行ってきました。
開催地が沖縄コンベンションセンターということで、徳島から神戸を経由し、スカイマークで那覇空港まで・・・なかなか時間がかかりましたが、空港に足を踏み入れた瞬間、フワッと異国に来たような香りがして、疲れが一気に吹っ飛びました(*^^*)
天気は晴れ。梅雨入りしていたと聞いていたのですが、すばらしい大会日程です!笑

2015年の厚生労働省統計によれば、2025年には認知症を患う方は700万人を超え、65歳以上高齢者の5人に1人が認知症になると想定され、これにMCI(軽度認知障害)を合わせると3人に1人、国民全体の10人に1人が認知症及びその予備軍になるとされています。しかし、未だ認知症そのものに対する国民の理解が不十分であったり、認知症の方を支える仕組みが整っていないのが現実です。そこでこの認知症ケア学会では、2015年に発表された新オレンジプラン目標達成のため、認知症ケア専門士をはじめ、ケアに関わる専門職に向けた支援の質の向上はもちろんのこと、「認知症の人ご本人」という参加枠も設け、みんなが認知症を自分事として学べる大会として開催されています。
参加されていたのは、私が把握できただけでも、医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ケアワーカー、ケアマネジャーなど、多職種の方がおられました。職種、所属が様々であるために、ポスター発表はブース分けが細かくされており、口頭発表も個別ケースの事例から地域の取り組み、教育・研修といった幅広いテーマでされていました。

私が聞かせていただいた「デイケア・デイサービス」という口頭発表では、集団プログラムへの拒否がある方へ、気持ちの「先取り」の関わりをすることで安心の場の形成につながったという症例や、急性期病院における多職種協働の院内デイケアの取り組み、などを発表されていました。急性期病院での院内デイケアは、初めて聞いた取り組みで、質問される方も多かったです。整形外科病棟で行われており、状態が安定されていれば参加できるため、患者さんによっては点滴をされながら参加されている方もいるとのことでした。実際に、デイケアの活動を頑張りすぎて、その後のリハビリができなくなってしまったという方もいらっしゃるそうです。笑 それでも急性期病院でデイケアを行うのは、患者のパーソナルな部分を知るきっかけとなったり、退院された後の在宅での生活やADLにつなげてもらうという意義があります。入院中は日中やることが無く、どうしてもボーっとしてしまう時間が増えます。1日30分でもデイケアでの活動することで、生活リズムの維持、日々の楽しみとなり、その方のQOLだけでなく、退院後の生活の活動性やADLにつながるものだと考えられます。また、看護師、PTOT、ケアワーカーが連携して院内デイケアを運営しているという点もすばらしく、とても興味深い内容でした。
その他にもたくさん聞いたのですが、また機会があれば書かせていただきます。(今日は母と観光したのでヘトヘトになってしまいました( ;∀;))

日本認知症ケア学会、来年は新潟で開催されるそうです。一昨年専門士を取得した私の母、来年は新潟まで連れて行ってくれるのだろうか・・・

長文失礼いたしました。


徳島大学大学院口腔科学教育部地域医療福祉学分野 博士前期課程1年 北村美渚
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